家の解体工事では建物の構造や建物の坪数、解体工事を実施する地域、または立地条件により発生する費用が異なるということをご存知でしょうか?
家の解体工事を検討する場合、事前に解体費用の相場や工期をしっかりと把握しておかないと「思っていたより高額だった・・・」「工事に思ったより時間がかかってしまった・・・」などトラブルの原因になってしまいます。
今回この記事では事前に解体工事での費用や工期に関するトラブルを防止するために「100坪の家の解体」にかかる費用の相場や工期、また工事着手の前に押さえておきたいポイントを詳しく解説していきます。
100坪の家の解体の費用相場とは?まずは費用の相場を知ろう!
100坪の敷地を分かりやすく説明するとおよそ畳200枚分に匹敵する広さになり、その中に建つ家の広さは60~70坪ほどだと考えられます。
解体費用を算出する際に一般的に使用されているのが坪単価(建物1坪の解体に必要な費用)での計算です。
坪単価を使い解体費用は「建物の延べ床面積(坪)×坪単価」で計算できるのですが、建物の延べ床面積を調べる際は「固定資産税納税通知書を調べる」など手間がかかり、また家の解体工事では家の構造によっても工事費用が異なってきますので建物の構造別に詳しく解説していきます。
解体費用を自身で算出してみたい方のために「延べ床面積の見方がわかるサイトがありますので参考にしてください。」
また記事の冒頭で説明したよう100坪の敷地に建っている家の延べ床面積は一般的に60~70坪ほどになりますのでそのことを考慮して詳しく解説していきます。
構造や坪単価で工事費用が変わる?種類別に見てみよう!
家を建てる際に使用される材料には一般的に木材構造、鉄骨構造、鉄筋コンクリート構造の3種類に分けることができ、1坪の坪単価も地域によって異なります。
どの材料を使用している家を解体するを事前に把握することが重要になりますのでこれから家の構造を種類別、坪単価別に分けて工事費用の相場がどのくらいになるのか表にして解説していきます。
木造構造(坪単価別)
構造 | 坪単価(平均) | 解体費用の相場 |
---|---|---|
木造構造 | 平均2~4万円 | 140~280万円 |
解体工事を実施する際、木造構造で建てられた家は鉄骨構造や鉄骨コンクリート構造で建てられた家よりも材料事態が柔らかく取り壊しを行いやすいことが特徴として挙げられます。
そのため、他の2種類と比較しても木造構造の家の解体費用は1番におさえることができ、工期に関しても他と比較すると最も早く工事を完工することができるというのが木造構造の特徴になり重要なポイントになります。
鉄骨構造(坪単価別)
構造 | 坪単価(平均) | 解体費用の相場 |
---|---|---|
鉄骨構造 | 3~5万円 | 210~350万円 |
鉄骨構造は文字通り鉄骨を建物の梁に使用して建てられているので木造構造より材質も固く強固なつくりになっているのが特徴になります。
強固なつくりになっているため、木造構造の取り壊しよりも解体工事で使用する重機や人件費がかかってしまい費用も木造より高くなってしまうということを押さえておきましょう。
鉄筋コンクリート構造(坪単価別)
構造 | 坪単価(平均) | 解体費用の相場 |
---|---|---|
鉄筋コンクリート構造 | 4~6万円 | 280~420万円 |
建物の構造の中で最も強固なつくりになるのが鉄筋コンクリート構造です。
木造構造や鉄骨構造よりも強固な構造になるため、解体費用が最も高なってしまうということが特徴です。
このように使用されている材質や構造の変化が解体費用に影響することが押さえておきたいポイントになります。
2階建て以上は費用が高くなる?知っておくべき平屋解体との差!
解体工事の検討をしている家が「平屋なのか?」「2階建ての家なのか?」によっても工事費用は変わってきます。
これは坪数が同じである場合、一般的には2階建ての家の解体より平屋の解体の方法が工事費用が低くなる傾向にあります。
平屋は建物に高さがないため2階建てや3階建ての家と比較して高所での作業が少なく、重機が高所まで届かなくても工事を進めることができたり、高所まで行くための足場の設置も必要ないため工事費用に差がでてきます。
工事を実施する家が2階建てや3階建ての場合は高所での作業が発生し、通常は大型のクレーン車や重機を使用する必要があります。
そのために使用料がかかり平屋より工事費用が高くなる傾向にあるのです。
工事の対象が平屋の場合でも注意!思わぬ落とし穴が・・・
通常の解体工事は2階建てや3階建ての家を解体する工事の方が平屋よりも費用が高くなる傾向にはありますが、あくまでもそれは解体する家の坪数が同じであるケースですので注意が必要になります。
建物に高さのない平屋はその分、横長や縦長に建物が設計されていることが多くあります。
その場合は2階建てや3階建ての家よりも基礎部分や屋根部分が大きくなり処理しなくてはならない面積も増えてしまいます。
処理面積が増えれば産業廃棄物の排出量も増えてその分、廃棄物の処理にコストがかかってしまうのです。
また築年数の古い家の解体工事では工事中の建物の倒壊を防止するために重機を使用することができず、手作業での解体が中心となり、手間や工期が長くなってしまうので注意しておくことが必要です。
アスベストの有無はしっかり事前に調査!大変なことに・・・
解体工事を実施する家にもしアスベストが使用されている場合はアスベスト除去工事が発生しますので別途費用がかかってしまいます。
アスベストには発ガン性物質が含まれているので大変危険です。
原則として2006年以降からは使用禁止となりましたが、1975年以前の建物には断熱材としてアスベストを使用することが主流であったため使用されている可能性が高くあります。
飛散アスベストと呼ばれる内壁と外壁の間にある断熱素材が特に問題であり、解体工事中に飛散してしまうと大変なことになるので、処分の際は適正な方法で処分することが定められておりますので厳重な注意が必要です。
解体対象の家に飛散アスベストがある場合は処分に使用した手袋は毎回新品に交換することや処分するためのクリーンルームを作らなけれ場ならないなどの規定があるため工事費用が高くなってしまいます。
しかしアスベスト使用が懸念される場合は工事の見積り段階で必ず事前調査を実施するようにしましょう。
まとめ
解体工事をスムーズに着手から完工まで実施するには自身がしっかりと工事にかかる費用や工期を把握することです。
今回この記事では100坪の家の解体工事に注目して解説しましたが工事対象の家がどの構造で建てられているか?解体工事をどの地域で実施するのか?この記事を参考に納得のいく形で解体工事を実施してください。
今回この記事では50坪の家の解体にスポットを当て解説しましたが、坪数や工事を実施する地域で解体費用が変化することをしっかりと把握して自身が納得いく形で工事を実施してください。