家の解体工事はそう何度も経験することがないため、実際に解体工事を検討する際には費用の相場や工期など詳しいことが分からいのではないでしょうか?
解体費用は解体する家の坪数や工事を実施する地域、または建物の構造により工事費用や工期が異なってきます。
事前に費用の相場や工期を知ることは「実際に現地見積りをもらったら驚くほど高額だった・・・」などのトラブル防止にもなり、とても重要なことになります。
そんな解体工事でのトラブルを事前に防止できるように今回この記事では、20坪の家の解体をテーマに押さえておきたい◯つのポイントを詳しく解説していきます。
家の構造・地域でも解体費用の相場は変わる!20坪の解体費用相場とは
家の構造や解体工事をどの地域で実施するかでも解体工事にかかる費用相場は変わってくるということをご存知でしょうか?
家を建てる際に使われている材料にもいくつかの種類があり、解体工事を実施する家が、どのような種類の材料で建てられた家なのかを事前にしっかり把握しておくことで工事にかかる費用をより詳しく知ることができます。
一般的に家を建てる際に使用されている材料には木材、鉄骨、鉄骨コンクリートの3種類があり、また解体工事を実施する地域も関東地域~九州地域など地域により坪単価が異なりますので自身がどの地域で解体工事を実施するかも把握しておくことが重要になります。
これから家の構造を種類別、地域別に分けて工事費用がどのくらいかかるのかを解説していきますので、解体業者から最終的に提示される金額が適正なのか?自身で判断するポイントにしてください。
木造構造(地域別)
地域 | 1坪あたり単価 | 20坪の解体費用相場 |
---|---|---|
関東 | 3,7万円 | 74万円 |
中部 | 3,5万円 | 70万円 |
関西 | 3,5万円 | 70万円 |
九州 | 3,3万円 | 66万円 |
3種類の中で1番解体費用が抑えられる構造が木造構造になっています。
解体工事の際、木造構造は鉄骨構造や鉄筋コンクリート構造に比べると材料も柔らかく解体作業を行いやすいことが費用に影響してしまいます。
そのような使用されている材料の特性や特徴を押さえておくのも解体費用を算出する重要なポイントになります。
鉄骨構造(地域別)
地域 | 1坪あたり単価 | 20坪の解体費用相場 |
---|---|---|
関東 | 4,5万円 | 90万円 |
中部 | 4万円 | 80万円 |
関西 | 4万円 | 80万円 |
九州 | 3,8万円 | 76万円 |
木造構造よりも強固な構造になっているのが鉄骨構造の家です。
強固なつくりになっているために解体工事を実施する際、木造構造より時間や手間がかかってしまいます。
そのため、木造構造と同じ坪数の解体工事を実施する場合は費用も鉄骨構造の方が高くなってしまいます。
また解体工事を実施する家の立地場所や立地条件によっても工事費用が高くなるケースもありますので事前に解体業者に確認することが重要になります。
鉄筋コンクリート構造(地域別)
地域 | 1坪あたり単価 | 20坪の解体費用相場 |
---|---|---|
関東 | 5,5万円 | 110万円 |
中部 | 5,2万円 | 104万円 |
関西 | 5,3万円 | 106万円 |
九州 | 4,8万円 | 96万円 |
木造構造と鉄骨構造について解説しましたが、2つの構造と比較して最も強固な構造になっているのが鉄筋コンクリート構造になります。
最も強固なつくりのため、解体工事にかかる時間や工期が長くなり、かかる費用もその分増えてしまいます。
鉄筋コンクリート構造の解体は最も強固な構造のため、費用面に影響すると認識しておきましょう。
立地条件でも解体費用は変わる?押さえておきたいポイント!
解体費用相場の解説をしてきましたが、他に解体工事を実施する際に気をつけておきたいことが解体を検討している家の立地条件です。
解体を実施する家の立地条件も解体費用に影響してきます。
以下4つの条件に当てはまる場合は解体費用が相場より高くなるケースがありますので注意が必要です。
- 重機が入れないような狭い土地
- 解体対象の家が隣地と近接している
- 接している道路が狭い
- 閑静な住宅街
この4つの条件に当てはまると現場に足場を立てることができなかったり、使用したい重機を現場に投入できなかったりなどして、時間や手間のかかる手作業での工事が増え工事にかかる人件費に影響をおよぼしてしまい工事費用が高くなる傾向にあります。
また閑静な住宅街が解体工事の現場の場合は騒音規制法に基づき工事を開始するため、防音対策を厳重にする必要やがあります。
解体工事の工法も粉塵なども飛散させないような工夫をしなければならないためコストや工期がかかり、そのため相場より費用が高く発生するケースがあるのです。
平屋より2階建ての解体工事は費用が高くなる?その違いとは
基本的な費用相場よりも工事費用が高くなる要因に挙げられるのが2階建てや3階建ての家の解体工事です。
同じ坪数の家の解体工事の場合は平屋の解体工事の方が2階建てや3階建ての家の解体工事より安くなる傾向にあります。
これは2階建てや3階建ての家の解体工事に比べて平屋の解体工事は高所作業がなく工事を進めることができるので高所で作業するための足場の設置や高所まで届かなくてはいけない重機の使用を必要とせず、その分、工事必要を安く押さえることができるのです。
しかし、平屋の解体工事にも注意しなければならない点があります。
あくまでも平屋の解体の方が費用を安く押さえることができるのは解体対象の家の坪数が同じである場合です。
2階建てや3階建ての家よりも高さがない平屋は縦長や横長に建物を設計していることが多いので解体しなければならない面積が2階建てや3階建てよりも大きくなるケースがあるのです。
処理面積が増えた分、廃棄物処理にコストがかかり結果的に工事費用が高くなるケースもあるため注意が必要です。
別途でかかる費用ってある?知っておくべき別途費用とは
20坪の家の解体費用とは別途で費用が必要になるケースがあることをご存知でしょうか?解体工事以外にもしなくてはならない作業が発生してしまえば費用も別途で発生してしまいます。
別途で費用が発生する原因としては例えば解体対象の家にアスベストが使用されていた場合のアスベスト除去工事や不要品、不要物の撤去などが挙げられます。
不要品や不要物には「物置、花壇、庭木(石)、バルコニー、塀、土間」などがあり敷地に井戸や浄化槽が埋まっている場合は地中埋設物の撤去も施主の負担になってしまいますので注意が必要です。
また工事対象の家にアスベスト使用の疑いがあるケースでは解体工事前に調査する必要があるため調査費用がかかります。
アスベスト除去は除去レベルやアスベストの状況により費用に差がでてきます。
特に飛散アスベストや飛散性の高いケースではその分、除去費用も高騰してしまいます。
まとめ
家の解体工事は何度も経験することがないことですが解体工事の情報を事前に得ることによりスムーズに工事を着手から完工まで行うことができます。
今回この記事では20坪の家を解体する際に押さえておきたいポイントを解説しました、この記事を参考に工事にかかる費用や工期をしっかり把握して自身が納得できる解体工事を実施してください。